She reads.

てすと

自転車乗ってたら鳩に激突された話

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正夢の話題になることが少なくないが、いつも不思議だなぁ、と思う。

 


あ、これ夢で見た、と感じながらも、あれ、違うかな?となんだか確信が持てなかったりもする。

 


間違いなく正夢だ、と思うときもあるので、そうゆうのはやっぱり存在するのだと思う。

 


近頃、朝起きると、その日見た夢たちを思い出すのが習慣になっている。

 


どんな人物が登場して、何をしたのか、何の脈絡もなく切り替わる場面、その短編を繋げたひとつの大きな物語。

たいてい一晩で5つの夢を見たことを覚えているけど、本当はもっと見ているような感触がある。

今日は全部思い出すことにが出来た、とスッキリする日はまだ無い。

 


目が覚めてすぐに思い出そうとするのだけれど、なかなか引っ張り出すのが難しい。

毎晩最低でも5つも物語を見ているわけだから、そりゃ正夢も頻繁に起きるよなぁ、と思う。

脳の海馬の情報処理だとか、夢の科学的な原理は詳しく知らないけれど、記憶を整理したり、未来に起こりそうなことを疑似体験しているのかもしれない。

 

 

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生きていると、思いがけない時に、思いがけないことが起こる。

昨日元気だった友人が今朝急に居なくなったり、思いもよらなかった人に大切な言葉をもらったり。人生の奔放さに驚きながらも、なんだかその多くはきっと夢の中や日常の空想の中で、一度は頭の中を通り過ぎた物語な気がするのである。

全く荒唐無稽なことは滅多に起こらない。誰かの死も、事件も、脳の中では予想できると言えば可能な範囲である。

もちろん普段からそれを意識するわけではないので、そうゆうことに出くわすと、驚くことは驚くのだが、立ち直れなくなることは少ない。

 


つまり、まぁ無意識とかそぉゆうところで人は、色んなことを考えているんだなぁと思う。

 

 

 

高校3年生のクリスマス、冷たい風に震えながら、自転車でアルバイトに向かった。

通い慣れた道を、爽快に駆け抜けながらも、「クリスマスにバイトかぁ…」という哀しさを隠すことに必死だった。

 


大きな公園の横を通り過ぎ、あと一つ大きな信号を渡れば到着という頃に、頭に強烈な衝撃が走った。

 


敷布団をロールケーキみたいに丸めて、それを頭に向かって全力でスイングされたほどの揺れである。

幸い自転車から吹き飛ばされることは無かったが、恐る恐る後ろを振り返る。

 


大きな熊がいても驚かなかったと思うが、車すら走っていない冷たい冬の道路があるだけだった。疑問を持ったまま前を向くと、一羽の鳩がヨロけながら道路の端へ着陸しようとしていた。

鳩がヨタヨタ…。

そう、まさかであるが、鳩が衝突してきたのである。

 


周りを見渡しても、この一匹鳩しかいないので、間違いなくこいつの仕業だったのだけれど、ほかに何か考えられることはないか?と疑うことを止めることができなかった。

 


クリスマスにバイト、という悲しみに追い打ちをかける鳩の衝突という怪奇現象…

 


なんだかあの出来事は、色んな思いが混じり合わさった、人生の中でもトップクラスに入る荒唐無稽な出来事であった。

その驚きは、夢でも無意識でも想像していなかった出来事に出くわした時のもので、なんだかワクワクさせるものであったのだった。