She reads.

てすと

番長とアメリカ

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中学3年生の時、いわゆる学校の「ヤンキー番長」と同じクラスになった。


端整な顔立ちと、空手を中途半端にかじっていたという経歴の彼は、学校内でかなりブイブイ言わしていた。


自分は、そんな彼みたいなタイプとはまた違っていたのだけど、教室とは不思議な力を持っていて、数珠つなぎに出来る友達の先に彼もしっかり入ってきたのだ。


昼休みにサッカーをするのだが、「ヤンキー番長」の彼もよく参加した。

彼は、誰よりも負けず嫌いで、何度もゲームを中断しては「俺ルール」をいくつも持ち出すのだ。


結局、誰も何も言えずに「◯◯ルール」(彼の名前)と呼んで渋々受け入れる。


そんな勝手な彼を、人数合わせ組では「アメリカ」と呼んで嫌っていたのだけど、少しずつみんな彼を好きになっていく。

と言うのも、彼は異様な正義感を持ち、チームメイトへの仲間意識も誰より強かったのだ。

 

気がつくと、みんな「◯◯ルール」を可笑しく面白がって、彼を中心にボールを追っかけていた。

 

何度か、そんな彼とその友人ヤンキーたちと放課後に時間を過ごすことがあった。

明らかに違うタイプの自分がいることに、彼らは気にすることなくいてくれたのを覚えている。

 


みんな自分勝手で、馬鹿で、それが何より面白くて自分も素直に笑う。

 

番長の彼はそのトップ立ち、お笑い担当らしいメンバーをひたすらに「いじる」だけ。
恥ずかしくて馬鹿な事はしないタイプだった。

 


ヒップホップを流し、スナック菓子をつまむ彼は、まさに「小さなアメリカ」だ、と改めて思う。

 


自分勝手で暴力的。

そのくせ正義感が強くて、人を魅了する。

 


あるものは彼を批判し、あるものは彼についていく。

そしてあるものは彼に支配される。

 

そう考えると「世界」と「中学校」のヒエラルキーのあり方なんて大差ないのではと思えてくるのだ。

 


「ヤンキー番長」のように「アメリカ」は、
映画 音楽 などの大衆文化から、インターネットサービスまで世界を魅了させる。

 

そして正義を振りかざし戦う。


中東地域や、その他多くの地域での反米感情には凄いものがある。「ヤンキー番長」は万人に好かれない。

 


戦争。自由。正義。キリスト教。銃。黒人。移民。テロ。

アメリカは多面的で一面的に切り取ることはできない。

リンカーンから初の黒人大統領誕生まで、
壮大で新しい歴史の中で生まれたアンビバレントな国なのだ。





 


〜追記〜

キング牧師の誕生祭」があるという記事を見て、キング牧師の記事を書こう!!と思い書き始めたはずなのに、

脱線しまくり、殆ど中学時代を追想したものになってしまいました。

キング牧師まで繋げられなかったので、また次の機会に書いていこうと思います。

 

ブログ始めたばかりで使い方マスターできてないのですが、コメントなどで多くの人と意見アイデアなど交換シェアできる場になればと思います。
よろしくお願いします。